目覚めようとするのだけれど 覚めてはいけなくて もがいている。
何故 目を覚ましてはいけないのかは分からないけれど、
そこにある 危険 をあらかじめ知っているから。手足をバタバタさせて
もう息を止める限界 どうしたらいいのか分からなくて焦って思わず口走った。
「私って どうやって保存するんだっけ」
って。
寝ぼけた頭で 自分自身に一体何を保存しようと思ったのか。
夢の記憶か これまでの思い出か
テキストなのか音声なのか画像なのか
そんなにデジタルな人間だったとは。
それとも
人間臭い においを消そうとするからか
まだ消したくないものが このあたりには漂っている。